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時節の雑感、札幌にて (坂東 正康)


ブログ 「高いお米、安いご飯」



カラスを花に近づけない方法

紫蘇(しそ)やバジルは料理によく使うので季節が来ると鉢植えで
栽培してきましたが、そういうものにはカラスは余り興味がありま
せん。しかし、花には格別の興味があるようで、季節の彩りが結構
な頻度で荒らされてきました。何かのエサを見つけるつもりなのか、
それとも単にきまぐれないたずらなのかはわかりませんが、くちばし
で茎が土から出ているあたりから下を乱暴にほじってしまいます。
なんどもやられたので、怒り心頭に発して、対策を講ずることにしま
した。

カラスの撃退法というと大げさですが、カラスを寄せ付けない方法と
して「きらりと光るもの、たとえばCDやDVDをそばに吊るしておく」と
いったものや、ゴミ箱を荒らすカラス対策として「ゴミは金属の網製の
黄色いゴミ収納箱に入れるか、ゴミ箱を黄色いネットで覆うとよい、
なぜならカラスは黄色が嫌いなので」といったものが紹介されていま
すが、最初の「きらり」は僕自身が試してみて全く役に立たなかった
方法です。カラスはそんなものは気にもかけません。関係のないガラ
クタとして実に見事に無視してしまいます。

それから、「黄色」ですが、これも近所での実験の実証研究に基づ
いた判断だと、役に立ちません。近所のさるマンションのゴミ箱の
設置がちょっといい加減でよくカラスに荒らされていましたが、まわり
から苦情が出たのでしょう、あるとき鮮やかな黄色のゴミ箱に変わっ
ていました。その成果が気になったので2~3日後にその前を通り
かかったときにその黄色のゴミ箱に眼を遣りましたが、黄色いゴミ
箱はカラスの知性に勝てなかったようです。ふたがわずかに開け
られ、ゴミのおいしそうな部分が餌食になっていました。

現在、我が家ではある方法を採用しておりこの方法は確かにカラス
を花に近づけないようですが、この方法については内緒にしておき
ます。大した方法ではないのですが、公開してその採用数が増える
と、カラスは賢いのでその弱点を見つけて仲間に知らせる可能性が
非常に高く、そうなると、ほどなく我が家の花も襲われてしまうから
です。

(May 2010)



バラバラ感と統一感

他に適当な表現が思いつかないのですが、おおぜいの人が似た
ような目的で一定の場所に集まった場合に、そこに集合するか
どうかは各自のおそらく自由な意思に基づいているにもかかわら
ず、そうした人たちのいでたちや持ち物に統一感がある場合と
バラバラとした印象が強い場合とがあります。僕がその参加者の
一人である場合は、僕はバラバラ感のある集団にいる方を好み
ますが、統一感のある雰囲気が好きな人も結構いるようです。

スポーツの、特にプロスポーツの応援スタンドの光景のことです。
プロ野球の、特に外野の応援席は、ひいきのチームのユニフォー
ムを着て、球団がマーケティング活動の一環として販売している
応援グッズや手作りの応援フラグなどを持ったファンでいっぱいで、
テレビ画面を通して、あるいは同じ球場内でも離れて見ている分
にはそれなりの統一感があって楽しくていいのですが、僕がそこ
にその格好をして入ろうとは思いません。平服で手ぶらでそこに
いると冷たい視線を向けられそうな雰囲気が漂っているように感
じられるのでそういう場所は避けるようにしています。プロ野球の
スタンドにも結構な統一感がありますが、もっとすごいと思うのが
サッカーの応援スタンドで、ひいきのチームの応援ユニフォーム
を着ていないとハイジョされそうな熱狂が感じられます。しかし、
球技場応援席での統一感は応援団の団長などもいるようですが、
まあ、勝手に集まった人たちが自然とかもし出す統一感なので
平和なものです。

で、今年も、プロ野球交流戦を札幌ドームに配偶者と見に行く
予定ですが、手作りお弁当持参でビールを飲みながらのポーと
した応援なので、ユニフォームを着ることも応援グッズを持つこと
もありません。ただ、配偶者が応援グッズに興味を示し始めたの
で今年はどうなることやら。

(Apr 2010)




近寄りたくない言葉

結果としてそういう状況やそういう状態があることは納得します
が、そういう状況やそういう状態をさす言葉を積極的に使う人に
出会ったら、それ以降はその人たちにはできるだけ近づかない
ようにします。すでにその相手が目の前にいる場合には失礼に
ならないように一応の区切りまではお付き合いをし、区切りが
来たら、そこでおしまい。

「Win-Winの関係」とか「有機的な展開」といった言葉を、ビジネス
の席や講演の中で好んで使う方がいますが、そういう言葉を耳に
すると、その場で眉に唾をつけることにしています。年齢とともに、
ある意味では気が長くなり、またある意味ではとても短気になって
きており、そしてそのことをよく自覚していますが、そのような言葉
が発せられると僕の中の気の短い部分がすばらしい速度ではじけ
ます。

某プロ野球チームの監督は、期待する選手が期待を二度続けて
裏切ると、すぐさまその選手を配置換えしたり一軍のベンチから
はずしたり他球団にトレードしたりしますが、僕の心の動きもそれ
と似ていて、同じ場で相手や講演者がそうした言葉を二度繰り返
した瞬間に僕はその相手に対する関心を失います。しかし、おそ
らく某監督とは短気の理由が違っていて、某監督の場合は怒り
から、僕の場合はそういう相手に感じる胡散臭さ(うさんくささ)
からです。

スポーツ、とくにプロ野球の世界では、「・・・ワーク」という言葉が
好まれているようです。いわく、ベンチワーク。かつて「ベンチが
アホやから野球がでけへん」という言葉が話題になりましたが、
それもベンチワークのひとつの例です。それから、ヘッドワーク。
同じ単純なパターンで三振を繰り返す打者に対してある解説者
が「彼はヘッドワークに改善の余地あり」といった発言をしていま
したが、ヘッドワークという単語を使った分だけ発言が穏やかに
聞こえました。HeadworkもBenchworkも普通の英語の単語です
が、使い方によってはまだ外国語の雰囲気が強い分だけ僕たち
には穏やかに聞こえます。某監督の怒りは、当該選手のヘッド
ワーク不足が直接の原因かもしれません。そういう意味では、
プロ野球はヘッドワークのゲームで、応援していない側のチー
ムにヘッドワークのあまりよくない抑え投手が登場した場合など
とてもうれしくなりますし、逆にそういうタイプの投手がひいきの
チームに登板すると、どうもビールの酔いが醒めてしまいます。

「Win-Winの関係」や「有機的な展開」といった言葉に戻れば、
そういう言葉は発言者にヘッドワークが不足しているときに
それを糊塗(こと)するために使われるものだという偏見を僕は
持っているようです。この偏見を捨てるつもりは今のところあり
ません。

(Apr 2010)



シャンパンと不動産価格

僕よりふた回りくらい若い知り合いの美容師(ヘア・スタイリスト)
が独立してお店を構えたので、お祝いとして冷した辛口のハーフ
ボトルのシャンパンを3本紙袋に入れて、そのお店に伺いました。
彼以外に従業員が二人(カラーリストとアシスタント)と聞いていた
ので、3本です。

独立を真剣に検討し始めた頃からまた不動産価格が下落しはじ
め、別の物件をあたっていたところが、もともと目をつけていた
その場所の価格がちょうど頃合になったので躊躇なく決めたそう
です。

不動産は景気の先行指標だといわれますが、現在の不動産は
アマチュアのテキトーな観察だとまもなく景気が回復するようにも
見られるし、まだまだ先だとも思われます。

まもなくかなと思わせるのは、札幌の交通の便のいいサラ地に
小型と、小型と中型の中間くらいのマンションが続けて完成したこ
と、大通りのいい場所で夜は真っ暗だったビルの1階に耐久消費
財販売のテナントが入ったこと、札幌駅のすぐ近所に新しいホテル
が開業準備に入ったことなどです。

まだまだ先かなと思わせるのは、これも交通の便のいい場所に
ある大型高級賃貸マンションを夜間に見上げても、光の見える、
あるいはぼんやりと明るい部屋の割合が15~20%に満たないと
いう事実。

「まだ」は「もう」なり、だといいのですが。

(Mar 2010)




きんかんのパイ

昨日、晩御飯のあとでその日の夕方に完成した「きんかんのパイ」
を一切れ、直径18センチの円形のパイの8分の1です。あと、小型
のものもいくつか同時に作ったようですが、おいしければ、きっと
玄関の外に出て行ってしまうのでしょう。

基礎作業完了時に味わった「あとを引く苦さ」がほんのりとまろやか
になっており、「ゆずのパイ」よりは穏やかな苦味で引っ張っていか
れる感じです。

これで、紅玉(こうぎょく)のアップルパイ、ゆずのパイ、きんかんの
パイという秋から春にかけての流れができました。配偶者にどん
どんお世辞を言ってどんどん作ってもらいます。

(Jan 2010)




きんかんパイの基礎作業

きんかんをまん中から輪切りにして種を取り、そのまま煮詰めて
みましたが、想定とは違って、味がまったくボンヤリとしてしまって、
これでは使い物になりません。(作業は配偶者が一人で行い、僕
は味見だけ。)

こういうこともあるかもしれないと、前もって用意してあった北海道
産のビート(甜菜<てんさい>)を使った薄茶色の粗製糖をわずか
に加えてみたら、その甘みによって、きんかんのほどよい苦味が
引き出されてきました。結構な味のハーモニーです。これで、
「ゆず」に引き続き「あとを引く苦さ」を追いかけたパイの基礎作業
が完了。

(Jan 2010)




乾いた雪

昨日と今日は久しぶりに札幌らしい雪が降っています。僕のいう
札幌らしい雪とは、乾いた雪。雪は乾いているわけはないので、
べたっとしていない雪という意味です。

乾いた雪は、降るというよりもゆっくりと舞い落ちます。ひらひらと
漂って、ときには風に乗って上昇します。やがては地面に着地と
いうことになりますが、滑空時間のとても長い、粉のような雪です。

地面につもると、靴底をキュッとならします。

(Jan 2010)




白いかぼちゃ

雪化粧という名前の白いかぼちゃがあります。とても肉厚なので、
とても硬い。丸いのを2つに割ろうとしても途中で包丁がはさまって
動かなくなることが多く、配偶者は毎回悪戦苦闘です。晩御飯の準
備中に、そういう声を聞いたり、そういう光景を目にすると、木槌を
もって助けに駆けつけます。

包丁の先の部分が飛び出してこないように布巾などで押さえながら、
包丁の背のかぼちゃに埋まっていない部分を、木槌でトントン。

我が家では蒸し煮がわりに好きなので、このかぼちゃも蒸して食べ
ることが多いのですが、とても甘くてとても量感があります。

作り置きしてあるスープストックに、玉ねぎ、バター、塩、胡椒を加え
てポタージュにすると、そのものの力で濃厚な甘いかぼちゃスープが
でき上がります。スープですが、かぼちゃパイのようなデザートという
順番の方が向いているかもしれません。

(Jan 2010)




あとを引く苦さ

僕向きの、ということはおんな子供はさておき大人向きの味のオリ
ジナル・パイを配偶者が作ってくれることになりました。紅玉の季節
が過ぎてしまったたので、アップルパイは来年まで待つことにして、
別の素材を検討するそうです。

別の素材とはゆずでした。

ゆずの皮と実を薄切りにしたものを蜂蜜でジャム風に炊いたものを
紅玉の代わりに使ったゆずのパイ。苦味が基調で、それに甘みが
からんだ渋い大人の味になっています。ゆずの苦味が結構あとを
引きそうです。

いつもお世話になっている近所の酒屋のご主人と僕が最初のお客
だそうです。ただし、御代は不要。

(Jan 2010)




ハイテク指向の配偶者

僕は壊れそうになるまで古いモデルを使うタイプですが、我が配偶者
は、携帯電話の最新モデルを追いかけるのが好きで、だから情報技
術のミクロな最先端の一部は常に隣に存在しています。

最近はミクロな最先端機能は、クラウドコンピューティングのようなマ
クロの最先端なITインフラ技術と密接に結びついているので、情報技
術が新しく展開していく場面を実感するには、配偶者の個人機器への
買い替え投資がいろいろと役に立っています。

(Jan 2010)




非常時用リュックの点検

去年のお正月はサボったので、今年はともかくやることにしました。
非常袋、というのか非常時用リュックサックの中身の点検です。
札幌の方が以前の場所よりも安心感があるので、作業が面倒くさ
いということもありましたが、去年は手をつけませんでした。

リュックは市販のものを、我が家なりに少しアレンジしたものです。
中身一覧は印刷してありますが、リストと内容が一致しているか、
期限の切れた・切れそうなものはないかをチェックして必要なら入
れ替えます。現物の姿かたちの確認と、収納場所の確認も兼ねて
います。

非常食、水、ラジオや小型懐中電灯の乾電池などが主なチェック
の対象ですが、今年は、単3と単4乾電池をすべて取り替えました。
乾電池は、家電量販店でたまったポイントである程度まとめ買い
してあるので、それを利用します。

普段はこの作業は億劫なので、お正月もおせち料理に飽きてきた
頃にやるのがいいみたいです。

(Jan 2010)




おせちのリメイク

おせち料理は、自宅で作る場合は、種類や味を好みのものに合わ
せられますが、それでも、飽きてくるし、したがって食べきれなくなり
ます。で、おせちのリメイクです。

我が家では、おせちに甘い味は禁止。また、僕の食欲の向かわな
い種類のものは作らないということにしてあります。たとえば、昆布
煮はとても好きでたくさん用意しますが味は渋めに抑えます。昆布
と特定の魚をいっしょに濃く甘く煮た昆布巻きは、従って、作りませ
ん。

祝い肴のごまめ(田作り)・数の子・たたきごぼう・黒豆や、酢の物
の紅白なますや酢蓮(すばす)はなくなるまでずっと楽しめて飽きる
ということがありません。ごまめ(田作り)は一般の味付けと違って
ピリ辛味です。

今年はいい鯛が手に入ったので、鯛の酢締めをそれなりの回数楽
しみました。味は、以前、某所からの「お取り寄せおせち」で盗んだ
もので、その某所に食事に行った折に、作りかたを(僕にではなくて、
配偶者相手に)教えてもらったもの。

どうしても甘くなってしまうきんとん(今年は百合根のきんとん)や伊
達巻、そして甘い味付けではないのですがお煮しめは何回か食べる
とやはり飽きてきます。飽きが来ないのは、くわいだけ。だから、しい
たけやれんこん、にんじん、ごぼうや里芋などが残ります。

そこで、我が配偶者が煮物類をケンチン汁にリメイク。当初から作っ
たケンチン汁の味を仮に90点だとすると、リメイク版はそれらしく味
付けを整えても、僕の舌には60点くらい。しかし、玄米もちをオーブ
ンでプーと膨らまして一緒に食べると、それなりに気分のよい簡単な
朝ごはんになります。

(Jan 2010)




冬の緑

冬の札幌からは寒さと雪で緑が消えてしまいます。どうしても真冬
に緑がほしいと思い、大通り公園で毎年6月に開かれるフラワー
フェスティバル(植物や苗木の展示即売会)で、富良野ラベンダー
の小さな苗木を数本買い求めました。

富良野は冬の最低気温が氷点下10度から20度の場所で、ラベン
ダーは雪に埋もれて冬をすごすことになります。そういうラベンダ
ーなら札幌では真冬でも緑だろうという期待を込めて買ったもので
す。

大き目の素焼きの鉢に植えて外に出してありますが、札幌のマイ
ナス7~8度の最低気温はものともせず、淡い緑の細い葉が元気
そうです。雪が降るたびに葉や土にかぶさって、水遣りはそれで
十分です。

窓ガラスの内側にはこの4月に手に入れた観音竹が鮮やかな緑
色で成長中です。

窓ガラスの内側と外側に、鮮やかな緑と淡い緑が楽しめます。

(Dec 2009)






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